【すずしろ歯科】マイクロスコープ棟「はなれ」開設に込めた未来構想
〜地域密着型歯科医院の最高峰がここにある〜
2021年5月に、マイクロスコープ8台を配備したすずしろ歯科「はなれ」が誕生した。
これにより肉眼では見にくい虫歯治療や、暗く狭い根管部分(歯の根の部分、神経が入っている管)の治療も、明るく拡大する事で、より正確で精密な治療を行うことができる。従来の歯科治療で語られる『悪化した場所を治す』という概念を払拭した結果、予防やメンテナンスを受ける患者が多く来院することとなる。また、以前のすずしろ歯科は、多くの患者が来院して予約が困難であった。そこで、患者が予約を取りやすい環境を整え、ストレスフリーで通院してもらう為に「はなれ」をオープンに至った。その最先端の歯科治療を積極導入し、限りなく多くの患者に提供する姿勢から、次々に口コミでその評判は広まり足を運ぶ患者は後を絶たない。すずしろ歯科の取り組みは患者のみに留まらない。昨今、医療現場における医療従事者・スタッフ不足が指摘されている。一方で、女性の出産・育児による職場の一時離脱はどうしても避けられない。その前提を基に、すずしろ歯科では、産後の育休取得後にスタッフが復帰しやすいよう働ける場が構築されている。スタッフはマイクロスコープの資格取得に取り組み、その支援を徹底して行う。マイクロスコープを扱える医療従事者は市場でも価値が高く、育休によるキャリアギャップの影響は少ない。高い技術レベルと医療従事者として高い志を持つ熟練のスタッフが精密で正確な治療と処置を行う、それがすずしろ歯科の魅力の一つではないだろうか。
すずしろ歯科の山本院長に、単なる歯科クリニックではない、次世代の歯科業界を牽引する為の、歯科医院を目指すことになったきっかけや、すずしろ歯科のはなれ開設に対する情熱、敏腕経営者としてのスタッフ教育論を徹底深堀した。
歯列矯正への感動と文武両道で培った経験が、歯科医師を目指したきっかけに
これほどまでの歯科医院を創り上げる為にはそれ相応の情熱と理由があるのではないだろうか。山本院長が歯科医師を目指したきっかけは、まさに歯科治療の一環である歯列矯正を受けた事である。「私が歯科医師になろうと思った理由は、歯並びが悪かったことが関係しています。八重歯がコンプレックスでした。ただ私が子どもの時代は、歯の矯正がかっこ悪かった時代で、お坊ちゃまみたいな子がたまにやっている感じでした。」
そのような時代背景のなか、近所の歯科医師にすすめられて、歯列矯正を受けることに。「近所の歯科医師に、これからの国際社会ではキレイな歯並びがすごく大事ですよと言われて、親には半ば無理やり矯正に連れてかれましたね。紹介してもらった吉祥寺の歯科医院に通ったのですが、小学校6年生のころからはじめた矯正のおかげで、中学校の3年生ぐらいになると、歯並びがかなりキレイになっていたことを覚えています。」
そして山本院長は、高校生まで歯列矯正のブラケットを装着し、野球を継続しながらも理系の道に進むことになった。院長が通っていた高校は野球の強豪校で、理系の勉強と部活の両立はとても大変だった。しかし小学生のころから受けていた歯列矯正への感動と、勉強と野球の両立で培った経験が重なり、自身の人生をかけて歯科の世界に貢献する事を心に誓った。それは、院長自身が歯科治療を通じて自身が抱えていたコンプレックスが払拭された事による人生の好転が理由であった事は言うまでもない。先生自身の過去の経験からも分かる通り、医療の世界は日々飛躍的なスピードで進化しており、以前までの常識はすぐに非常識に変わる事もある。過去、矯正が「かっこ悪い」と言われていた時代があったとしても、今ではそれを指摘する人はおらず、矯正はより良い人生を歩む為の治療として当然のように進められる社会となった。同様の社会的変化が今後数年、数十年で起こる事は容易に予想が付き、その変化にいち早く気づき、進化を続ける為には、既存の技術・知識に胡坐をかくことなく、確固たるモチベーションを原動力として、取り組む歯科医師がいかに貴重だろうか。山本院長に追随する形で、院長の元で学ぶ歯科医師も後を絶たない。
患者とスタッフに還元したい。「はなれ」にかける想い
「実家は農家だったので土地はありましたが、お金がないと子どもながらに感じていました。それでも、私立の高校に行かせてもらい、野球までやらせてもらっていたことには感謝していました。そして母親が常にお金について悩んでいるのを見て、育ってきました。だから、いつか母親に楽な生活させてあげたいという想いがあり、モチベーションを維持できたのです。」
常に新しいことを取り入れ、患者やスタッフに還元したいという想いにあふれている。それが「はなれ」の開設にも結び付いたようだ。「7~8年前からいつかメンテナンス用の病院を作りたいと言っていたのです。自分がやりたいことを口に出していると、だんだん言葉が言霊のようになり、実現していきますよね。」医療現場の質を押し上げる為、常に実現したいことを口に出していくことが大切と考えている。患者やスタッフ想いの山本院長にとって、歯科医療への感謝、日々を支える家族・スタッフへの感謝を還元するために「はなれ」の開設は念願の夢だった。
その「はなれ」の開設実現の背景には山本院長と副院長から、患者とスタッフへの長年の思いが込められている。「はなれ」開設の思いを山本拓院長はこう語る。「すずしろ歯科のスタッフに喜んで仕事をしてもらうために、みんなが働ける場を提供したいと思っていたのです。産休育休で職場から離れるのではなく、産休育休を取った後に戻って来られるキャパシティを用意して、気兼ねなく産休をとってもらう環境を整えました。また、おかげさまで多くの患者様にお越しいただいていたため、予約を取りやすいようにユニットを増やしました。そして、せっかくはなれを開設するのであればと思い、他院での導入が少ないマイクロスコープを使ってメンテナンスをする場所を作ったのです。」すずしろ歯科のスタッフは主体的に知識・技術向上に励んでおり、その中でも特にマイクロスコープのスキルアップに注力している。
また、「はなれ」の存在意義について山本麻美副院長はこう語る。「マイクロスコープについては、スタッフも研鑽して、スキルアップをしてくれていることにすごく価値を感じています。保険診療の範囲内においても行っており、自信を持って当院の治療を推奨できます。」
実際に、今年山本麻美副院長とスタッフ3名が、日本顕微鏡歯科学会の認定試験に合格した。これにより、すずしろ歯科は都内で認定衛生士の人数が最も多い歯科医院となり、名実ともに、高い評価を確立した。これは、訪れる患者さんにとって安心感・信頼感を提供するだけでなく、そこで働くスタッフにとっても、トップレベルの医療従事者が集まり研磨し合う環境により、さらなるモチベーションの向上に繋がっている。
スタッフ主体のセミナーを開催。歯科治療の将来を見据えた取り組み
院長が全権を握り、その支持の元スタッフが機能的に動く、そんな老舗の国内大手企業のような働き方はもう求められていない。すずしろ歯科における山本院長は、経営者というポジションでありながら、スタッフとの距離は非常に近い。この環境を活用し、常に一手先を読み、取り組みを進める。次の一手は、スタッフが主体となり作り上げるセミナーの充実化だ。「患者様向けのセミナーを充実させて、情報発信していく取り組みがしたいです。スタッフには育児関連や歯科矯正のセミナーなどもやってもらい、患者様ごとの状況に合わせたセミナーを届けたいですね。たとえば、妊娠して出産後に0歳の子供の歯はどうやって管理すればいいのか、どうやって離乳食あげたらいいのかなど、患者様は歯のことについて多くの悩みを抱えています。現在はコミュニティが減っているから、僕らの方からご家族にアドバイスができたらいいなと思っています。」コロナにより社会情勢や人との関わり方は大きく変わった。不必要な外出は避け、限られた外出機会をいかに有意義に、価値のある体験に使うかが問われる世界となった。その中で、歯科医院という社会インフラでもある場所へ赴く際には、その空間での体験・経験をより高める必要があるのではないだろうか。だとすれば、今山本院長が取り組む次の一手は、まさにそのような社会のニーズにも完全にマッチしていると考えられる。
また、今後スタッフ教育にはさらに力を入れ、新しい技術を取り入れていきたいとも語る。「若い先生たちへの教育も進化させなければならない。昔は全然なかったけど、今は拡大鏡をつけて診療するのが普通になってきているのです。近い将来、マイクロスコープを使った診療はスタンダードになってくるでしょう。これからも、どんどん新しい取り組みに挑戦したり、良いものを選択したりして、患者様に良質なサービスを提供したいと考えています。」
「やはり高級店のスタッフはみんな自分の仕事に入り込んで、役者になりきっているのです。だから当院でも、どんなクレームがあったとしても、そこは役者を演じ切って真摯に対応するように伝えています。逆に言えば、白衣を脱いだら、仕事のことはきっぱり忘れてメリハリをつけることが大事。でも一番の根底にあることは、全員が自分の家族だと思って接するようにしましょうということです。スタッフも自分の家族だと思っているし、患者さんもたとえば年上であれば、自分の母親や父親だと思って接しているのです。」
山本院長の経営哲学に触れたことで、すずしろ歯科が人気である秘密がうかがえた。今後も、すずしろ歯科は、次世代の歯科医院の実現へと突き進んでいくだろう。